丸猫解説 -学術解説ブログ-

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ビットコインの相場は予測可能か? (1) はじめに

ビットコイン

ここ最近、ビットコインに関するニュースを聞かない日はありません。

2011年に100円ほどだったビットコインの価格は、一時200万円を超え、
投資とは縁がない人からも大きく注目を集めました。
ビットコインで資産を急速に増やした人を指す「億り人」という言葉まで誕生しました。

人間というのは欲深い生き物ですから、そういうニュースを見ると
自分にも稼げるんじゃないかと考えます。
そうして徐々にビットコインが大衆にも浸透していって、
テレビCMでも頻繁に見かけるようになりました。

しかしながら、当のビットコインの価格は、2018年2月4日現在100万円を割り、
巷ではビットコインバブルの崩壊などと騒がれています。

それでもビットコインに対する世間の興味は尽きません。何故なのでしょうか。

それは、ビットコインブロックチェーンという画期的な新技術が使われているからとか、
ビットコインには貨幣の歴史を変えるポテンシャルがあるからとか、
そういう理由ではありません。

理由は単純に「ビットコインでまだ稼げる可能性があるかもしれないから」です。
「今は価格が下がっているけど、少し経ったらまた上がり始めるはず」とか、
「上がり始めたらビットコインを買ってみよう」とか、
そう考えている人が大勢いるから、ビットコインに注目が集まるのです。

人間の欲、特に金銭に対する欲求は凄まじいものがあります。
資本主義とは、人間の金銭に対する欲求を最大限活かして競争させ、
経済成長へと結びつけるシステムです。
現代社会の高度な文明の源泉が金銭に対する欲求だと考えると、
「まだ儲かるかもしれない」ビットコインに大きな注目が集まるのも頷けます。

 

ビットコインの相場はどうなるの?

さて、そこで気になるのが

ビットコインの価格は再び上がるのか、それとも下がり続けるのか

ということでしょう。
言い換えると、ビットコインの相場は今後どうなるのかということです。

一般的な投資、すなわち株や為替については「投資理論」という考え方が既に存在します。
誕生して間もないビットコインとは違い、株式は数百年の歴史を持ちます。
その数百年の間に、数々の専門家が無数の分析を行っているのです。

おそらくこれを読んでいる方の多くは、
投資理論に関する知識はあまり持っていないかと思います。

そこで今回は、その投資理論の考え方をなるべくわかりやすく解説しながら、
ビットコインの相場は予測可能か?」
という疑問に対する答えを探していきたいと思います。

本編となる次の投稿からは、一般的な投資理論についての解説をしていきます。

もし興味をお持ち頂けましたら、お付き合い頂けますと幸いです。